15:00 〜 15:15
[3Ip-04] 筋繊維構造模倣により食感を制御したレーザーフード3Dプリント代替肉
キーワード:フード3Dプリンター、食感、代替肉、レーザー
【目的】
代替肉は,環境対策やプロテインクライシスへの対応策として注目されている.代替肉の課題として,肉の食感を模倣できていない点が挙げられる.従来の製造技術や押し出し式フード3Dプリンターでは,肉の筋繊維を模倣する分解能はない.我々が開発したレーザーフード3Dプリンターでは,従来比約10倍の分解能を持ち,肉の筋繊維や構造を作りこむことで,本物の肉が有する食感を再現することを目的とした.
【方法】
レーザー専用フードインクの主構成材料は,タンパク質として乾燥卵白,レーザー波長の吸収材として食用色素を利用した.波長λ=450nm, 20Wのレーザーをインク表面に照射することで,溶液を局所的に硬化させた.肉の構造異方性を模倣するために,一軸方向に配向した繊維様構造をプリントした.作製した造形物の食感を定量評価するために,テクスチャーアナライザーにより圧縮試験を実施した.圧縮特性を検証するために,前歯様形状のくさび型プランジャーを使用した.圧縮結果より,テクスチャープロファイルアナリシスの特徴値であるhardnessを「かたさ」として評価し結果を肉と比較した.
【結果】
レーザーフード3Dプリンター技術により筋繊維構造を模倣したプリント食品に対して,垂直,平行方向に圧縮試験を行った結果,圧縮特性に差がみられた.垂直方向に圧縮した場合の「かたさ」は,平行方向と比較して最大3倍まで増加させることに成功した.構造異方性,繊維間距離,レーザー強度の制御により,肉の「かたさ」や「ほぐれやすさ」など,さまざまな種類の肉の食感をプリントするためにも有効であると考えられる.繊維方向に対して垂直に圧縮した試験結果では,ステーキ肉と同等の「かたさ」をプリント可能であった.レーザーフード3Dプリンターにより,筋繊維を模倣した構造異方性を有する食品をプリントし,代替肉の食感の幅を広げることが可能であると考えられる.
代替肉は,環境対策やプロテインクライシスへの対応策として注目されている.代替肉の課題として,肉の食感を模倣できていない点が挙げられる.従来の製造技術や押し出し式フード3Dプリンターでは,肉の筋繊維を模倣する分解能はない.我々が開発したレーザーフード3Dプリンターでは,従来比約10倍の分解能を持ち,肉の筋繊維や構造を作りこむことで,本物の肉が有する食感を再現することを目的とした.
【方法】
レーザー専用フードインクの主構成材料は,タンパク質として乾燥卵白,レーザー波長の吸収材として食用色素を利用した.波長λ=450nm, 20Wのレーザーをインク表面に照射することで,溶液を局所的に硬化させた.肉の構造異方性を模倣するために,一軸方向に配向した繊維様構造をプリントした.作製した造形物の食感を定量評価するために,テクスチャーアナライザーにより圧縮試験を実施した.圧縮特性を検証するために,前歯様形状のくさび型プランジャーを使用した.圧縮結果より,テクスチャープロファイルアナリシスの特徴値であるhardnessを「かたさ」として評価し結果を肉と比較した.
【結果】
レーザーフード3Dプリンター技術により筋繊維構造を模倣したプリント食品に対して,垂直,平行方向に圧縮試験を行った結果,圧縮特性に差がみられた.垂直方向に圧縮した場合の「かたさ」は,平行方向と比較して最大3倍まで増加させることに成功した.構造異方性,繊維間距離,レーザー強度の制御により,肉の「かたさ」や「ほぐれやすさ」など,さまざまな種類の肉の食感をプリントするためにも有効であると考えられる.繊維方向に対して垂直に圧縮した試験結果では,ステーキ肉と同等の「かたさ」をプリント可能であった.レーザーフード3Dプリンターにより,筋繊維を模倣した構造異方性を有する食品をプリントし,代替肉の食感の幅を広げることが可能であると考えられる.