9:30 AM - 9:45 AM
[3La-03] Investigation of Binding Agentsin alternative meat using yeast
Keywords:food engineering, Alterenative meat
【目的】新規代替肉の原料として、麹菌(Aspergillus.oryzae)に注目が集まっている。しかし、麹菌由来の代替肉(以後麹菌肉)を製造する際に必要になる結着剤に関して網羅的に比較した研究は未だない。本研究では初期検討として、代替肉に多く用いられるメチルセルロースを選択し、メチルセルロース濃度が麹菌肉のテクスチャーに及ぼす影響を明らかにした。【方法】菌株にはA. oryzae RIB40を使用した。麹づくりなど食品利用における麹菌の培養は固体培養が一般的であるが、代替肉原料とするためには菌体のみを分離することが求められ、菌体の分離が容易な液体培養を本実験では採用した。フラスコに純水、酵母エキス、グルコースを加えて培地を調製し、そこに麹菌を植菌した後、恒温振盪培養機で30℃、180rpmの条件下で72時間培養した。回収は吸引濾過で行い、回収した菌体は使用まで冷凍庫で冷凍保存した。保存した菌体を冷蔵(4℃)で解凍し、湿重量の1.04%量の食塩を加えてミキサーで攪拌し分取した。各サンプルに冷やした純水18gに溶かしたメチルセルロース(0.5〜2.0%)を加えて更に攪拌した。結着剤と攪拌したサンプルを100℃で20分間蒸し調理した。このように加工した代替肉と同様にメチルセルロースの代わりに乾燥卵白を用いた代替肉をテクスチャーアナライザー(EZTest、Shimazu)を用いて直径約12mmのプランジャーで圧縮した。圧縮速度は1.2mm/s 、圧縮回数は二回、圧縮率を2/3とし、硬さ(N)を比較した。【結果】乾燥卵白を加えた麹菌肉の平均硬さは6.94N であった。メチルセルロースの濃度を振ることで麹菌肉の硬さを調整することができ、適切な濃度を選ぶことで乾燥卵白を結着剤とした麹菌肉と比較しても同等のテクスチャーを示す麹菌肉が得られることが示唆された。