JOGMEC金属資源の生産技術に関する基礎研究の成果

[3K0401-10-08] 銅・亜鉛硫化鉱の浮選における閃亜鉛鉱の浮遊性に及ぼす各種抑制剤の影響

伊藤 真由美¹、○折井 のどか¹、相川 公政¹、Jeon Sanghee¹、Park Ilhwan¹、広吉 直樹¹、Magwaneng Refilwe²、工藤 賢太郎²、砂田 和也²、髙橋 達² (1. 北海道大学、2. JOGMEC)

司会：神谷太郎（石油天然ガス・金属鉱物資源機構）

キーワード：浮選、閃亜鉛鉱、銅活性閃亜鉛鉱、抑制剤、硫酸亜鉛

銅鉱石は亜鉛鉱物を含有することがあり，その場合選鉱過程において銅鉱物と亜鉛鉱物とを分離する必要があるが，銅・亜鉛分離浮選において閃亜鉛鉱が高い浮遊性を示すことがある。本研究では，閃亜鉛鉱の浮遊性に及ぼす各種抑制剤（亜硫酸ナトリウム，エチレンジアミン四酢酸(EDTA)，硫酸亜鉛）の影響を比較した。
浮選試験により閃亜鉛鉱の浮遊性が黄銅鉱共存下で増大することが確認された。混合試料中の閃亜鉛鉱表面の分析結果と黄銅鉱の溶出試験の結果から，黄銅鉱から溶出する銅イオンによって閃亜鉛鉱が活性化されたと考えられる。
閃亜鉛鉱の抑制剤としては，硫酸亜鉛が最も大きな効果を示した。また硫酸亜鉛とともに亜硫酸ナトリウムを添加した場合，さらに大きな抑制効果が得られた。