09:40 〜 10:00
[2501-04-03] 細菌を用いた酸性条件下での金属イオン回収に関する検討
司会者:有馬 孝彦(北海道大学)
キーワード:ヒ素、酸性鉱山廃水、生物工学、電子機器廃棄物、金属リサイクル
金属の資源開発やリサイクルの分野では、酸性鉱山廃水(AMD)の処理や金属リサイクルにおける湿式処理等、酸性環境中の金属イオンを中和沈殿や化学吸着により分離、回収するプロセスがある。イオン化傾向の高い金属イオンは酸性条件下で安定して存在するため、これらのプロセスは中和処理を前提としており、コストの増加や中和殿物の生成などの課題がある。我々は、中和処理を不要とした、酸性条件下での金属回収プロセスを構築するため、酸性条件下で生存可能な細菌に着目した。本講演では、AMD処理および金属リサイクルへの活用を念頭に、細菌による金属イオンの回収と、カチオンの放出について検討した。
約6 mg/LのAsを含む酸性鉱山廃水(pH 1.8)と、電子廃棄物の酸浸出液を模倣し、1 g/LのCo, Cu, Li, Mn, Niを含む金属混合溶液(pH 1.5)を対象に、種々の細菌の金属回収量を評価した。菌種や処理条件を種々検討した結果、最大でAMD中のAsを90%、金属混合溶液中のCuを11%回収できた。また、カチオン濃度の変化から、各細菌株が金属回収に伴いK等のカチオンを放出することが示唆された。現在、金属回収効率の向上を目的とした、金属回収量とカチオン放出の関係性の解明を試みている。
約6 mg/LのAsを含む酸性鉱山廃水(pH 1.8)と、電子廃棄物の酸浸出液を模倣し、1 g/LのCo, Cu, Li, Mn, Niを含む金属混合溶液(pH 1.5)を対象に、種々の細菌の金属回収量を評価した。菌種や処理条件を種々検討した結果、最大でAMD中のAsを90%、金属混合溶液中のCuを11%回収できた。また、カチオン濃度の変化から、各細菌株が金属回収に伴いK等のカチオンを放出することが示唆された。現在、金属回収効率の向上を目的とした、金属回収量とカチオン放出の関係性の解明を試みている。
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