炭素繊維強化プラスチック（CFRP）廃材から、酸とアルカリを用い常温で炭素繊維を単離・回収しています。弊社リサイクル炭素繊維は熱劣化がないため、バージン炭素繊維と同等以上の性能を有しており、また、表面に数種類の官能基を有しているため、高性能な樹脂コンパウンドが得られます。
 　弊社リサイクル製法は、航空機部品メーカーや炭素繊維製造工場から大量に排出される未硬化プリプレグを原料とし、硝酸と水酸化ナトリウムを用い、ＣＦＲＰの母材エポキシ樹脂を溶解させて炭素繊維を単離させる製法です。単繊維（Single Fiber：単糸）の引張強度は、原料のバージン炭素繊維より１０％ほど高い強度が得られています。この理由として、炭素繊維表面がごくわずかに非晶化し、応力を緩和吸収するのではないかと考えております。
 　また、表面官能基としてはニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基があり、これらがナイロン樹脂を始めとする多くのエンジニアリングプラスチックとの複合材強度、界面強度に寄与しています。また特定の表面処理剤によって大幅に強度が向上致します。
 　製品としては、不織布用の羊毛状（綿状）製品を上市しておりますが、射出成形用のカットファイバーのご要望多く現在開発中です。今年前半の上市を目指しています。
 　２０１４年に青森県八戸市で起業し、現在の生産能力は月産１トン弱ですが、最近のリサイクル炭素繊維のニーズの高まりを受けて、最終的には月産１０トンの生産を目指しております。また、本格的量産は大手企業と共同で、中京地区で年間１０００トンを目指しております。



製品紹介