09:00 〜 09:15
[IVYS-01] 黒毛和種牛骨格筋における脂肪交雑の発達にはⅫ型コラーゲンの減少を伴う
【目的】我が国の牛枝肉の肉質は脂肪交雑の多寡を重視して評価される。脂肪交雑は結合組織内に発達することから、結合組織を形成する細胞外マトリクス成分の組成や構造の変化が脂肪交雑発達に大きく影響を与える。本研究では、結合組織の主成分であるコラーゲンの中で脂肪細胞分化に関連するⅫ型コラーゲンに着目し、黒毛和種牛胸最長筋におけるⅫ型コラーゲンの発現様式と肉質および産肉性との関連性を解析した。
【方法】黒毛和種牛55頭の枝肉より胸最長筋を採取し、パラフィン切片を作製した。ピクロシリウスレッド染色によりコラーゲン線維を、免疫組織化学染色によりⅫ型コラーゲンを染色し、脂肪組織を除いた筋面積あたりの陽性面積割合を算出した。
【結果】Ⅻ型コラーゲンは筋周膜および脂肪組織に発現が確認された。コラーゲン線維の面積割合と肉質等級とには関連性は認められなかった。一方、Ⅻ型コラーゲンの面積割合は、肉質を決定する肉質等級、脂肪交雑等級、脂肪交雑基準(BMS)、締まりきめのスコアが上がるにつれて有意に減少し、牛肉色基準および牛脂肪色基準との関連性は認められないことを発見した。さらに、Ⅻ型コラーゲンは、歩留等級を決定する枝肉重量、胸最長筋面積、ばら厚と負の相関があることを確認した。これより、Ⅻ型コラーゲンの発現様式は黒毛和種牛における肉質の脂肪交雑発達および産肉性の指標となりうることが明らかとなった。
【方法】黒毛和種牛55頭の枝肉より胸最長筋を採取し、パラフィン切片を作製した。ピクロシリウスレッド染色によりコラーゲン線維を、免疫組織化学染色によりⅫ型コラーゲンを染色し、脂肪組織を除いた筋面積あたりの陽性面積割合を算出した。
【結果】Ⅻ型コラーゲンは筋周膜および脂肪組織に発現が確認された。コラーゲン線維の面積割合と肉質等級とには関連性は認められなかった。一方、Ⅻ型コラーゲンの面積割合は、肉質を決定する肉質等級、脂肪交雑等級、脂肪交雑基準(BMS)、締まりきめのスコアが上がるにつれて有意に減少し、牛肉色基準および牛脂肪色基準との関連性は認められないことを発見した。さらに、Ⅻ型コラーゲンは、歩留等級を決定する枝肉重量、胸最長筋面積、ばら厚と負の相関があることを確認した。これより、Ⅻ型コラーゲンの発現様式は黒毛和種牛における肉質の脂肪交雑発達および産肉性の指標となりうることが明らかとなった。