日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

2. 遺伝・育種

2. 遺伝・育種

[P2-01] マウスにおける3週齢および8週齢体重と産子数および産子体重に関する形質との遺伝的関連性

〇小川 伸一郎1、佐藤 正寛1 (1.東北大院農)

【目的】豚のパイロットアニマルとしてマウスにおける体重と産子数および生時体重に関する形質との遺伝的関連性を調べた。【方法】3週齢(離乳時)体重(W3)2,057件、8週齢時体重(W8)2,052件および初産の生存産子数(NBA)656件を測定し、一腹の生時体重の合計、平均(MWB)、最大値(MaxIWB)、最小値(MinIWB)、範囲および標準偏差を算出した。生時体重の測定後、里子は行わずに哺育開始頭数を原則8匹に揃えた。W3およびW8では世代および性を母数効果とした母性遺伝効果を含むアニマルモデルREML法、その他の形質では世代を母数効果とするアニマルモデルREML法により遺伝的パラメーターを推定した。【結果】W3およびW8の直接遺伝率はそれぞれ0.16および0.47、母性遺伝率はそれぞれ0.89および0.16と推定された。直接-母性遺伝相関は、W3およびW8でそれぞれ-0.22および0.04と推定された。W3およびW8の直接遺伝効果とNBAの遺伝相関はそれぞれ0.42および0.51と推定され、NBAによる選抜では体重が増加することが示唆された。W3およびW8の母性遺伝効果とMWB、MaxIWBおよびMinIWBの推定遺伝相関は0.5から0.6程度であり、選抜においてW3やW8に関する母性遺伝効果を考慮することにより産子の生時体重を制御できる可能性が考えられた。