日本薬学会第144年会(横浜)

セッション情報

一般シンポジウム

[S23] ★脳が仲介する難治性疾患の末梢-中枢円環的病態悪化機構

2024年3月29日(金) 15:30 〜 17:30 [313会場] 会議センター 313+314 (3F)

オーガナイザー:葛巻 直子(星薬大)、小山 隆太(東大院薬)

治療が難しく、病状も長引くことにより日常生活の負担が大きくなる難治性疾患は、その疾患の主症状だけでなく、多様な周辺症状を引き起こすケースが多いが、その発現には過剰な求心性シグナル伝達を介した高次脳機能障害による影響が認められる。こうした高次脳機能変容は、情動や社会的認知、意思決定など様々な中枢性ならびに遠心性の機能を障害するため、患者の日常生活や社会活動を著しく増悪化させる。こうした起源となる脳や脊髄における“神経炎症”は、遠心性の自律神経応答や内分泌系応答の異常をもたらし、免疫低下や末梢臓器の機能不全を惹起させる。したがって、難治性疾患に伴う脳機能障害は、難治性疾患そのものの病態観察と並行して慎重な評価を必要とし、脳機能障害への取り組みが、難治性疾患の支持療法や患者のQOL向上となるためのマネージメントとして標準化される必要がある。そこで、本シンポジウムでは、様々な難治性疾患に伴う脳高次機能の変化に着目して、脳が仲介する難治性疾患の末梢-中枢円環的病態悪化機構について概説する。

オーガナイザー挨拶:葛巻 直子(星薬大) (15:30 〜 15:35)

総括:小山 隆太(東大院薬) (17:23 〜 17:30)

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