日本薬学会第144年会(横浜)

セッション情報

一般シンポジウム

[S46] マイクロ・ナノプラスチック研究の最前線-ヒトリスク評価に向けた取り組みと課題-

2024年3月30日(土) 15:30 〜 17:30 [303会場] 会議センター 303 (3F)

オーガナイザー:芳賀 優弥(阪大院薬)、石原 康宏(広島大院統合生命)

マイクロプラスチック(Microplastics; MPs)は、直径5 mm以下の微細なプラスチック粒子を指し、生態系や生物への影響が懸念されている。海洋や河川のみならず大気中からも検出されており、ヒトは飲料水や食物、呼吸を介してMPsを取り込んでいる。最近、ヒト肺や糞便中に加えて、血液、胎盤などからMPsが検出されており、MPsは生体バリアを突破して全身に分布することが示唆されている。このような現状から、MPsの環境中存在量や存在様式の解析、リスク評価が進められているが、その成果は限定的である。一方、検出技術の進展により、1 µm以下のプラスチック微粒子であるナノプラスチック(Nanoplastics; NPs)の存在も指摘され、MPs・NPsの環境中動態測定やヒトリスク評価はより困難なものとなった。環境中のMPs・NPsはその種類の多さのみならず、プラスチック合成には多くの素材や可塑剤が用いられており、さらに環境中で熱や光により劣化することから、その物理化学的性質(サイズ、形状、劣化、添加剤など)は極めて多様である。本シンポジウムでは、多種多様な環境中MPs・NPsについて、趣向を凝らした実験系を用いて研究している第一線の研究者にご参集頂き、環境中MPs・NPsのヒトリスクおよび現状における課題について議論したい。

オーガナイザー挨拶:芳賀 優弥(阪大院薬) (15:30 〜 15:35)

総括:石原 康宏(広島大院統合生命) (17:25 〜 17:30)

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