一般社団法人日本LD学会第31回大会(京都)

講演情報

特別講演

特別講演 » [特別講演1] 人類はどこで間違ったのか―共感社会の由来と行方

[SL1] 特別講演1
人類はどこで間違ったのか―共感社会の由来と行方

2022年10月29日(土) 10:30 〜 12:00 第1会場 (メインホール)

[SL1] 人類はどこで間違ったのか─共感社会の由来と行方

講師:山極 壽一1 (1. 総合地球環境学研究所所長、第 26 代京都大学総長)

現代は人新世と呼ばれ、人の力が環境に大きな影響を及ぼし、多くの生物種を絶滅させ、気候変動を呼び起こして地球環境を急速に悪化させている時代である。ベルリンの壁崩壊で東西冷戦が終結したものの、21世紀なってからも各地で内戦や民族紛争が勃発し、新型コロナウイルスを始めとする数々の感染症に襲われ、人々は未来への不安に駆られている。幸福な未来を描くためには、人類がどこで間違ったのか、私たちの社会の強みとは何かを、有史以前に遡って考えてみなければならない。大きなターニングポイントは、共食、共同の子育て、家族と共同体、言葉の登場、食料生産、産業革命、情報革命である。それらはすべて共感力の進化とその社会への応用であると思う。

【略歴】
山極 壽一

総合地球環境学研究所 所長

1952年東京生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士後期課程退学。理学博士。(財)日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手、同大学院理学研究科助教授、教授、理学研究科長・理学部長、京都大学総長を経て、現在に至る。国際霊長類学会会長、国立大学協会会長、日本学術会議会長を歴任。現在、環境省中央環境審議会委員。南方熊楠賞受賞。ゴリラの研究をもとに人類社会の進化を探求している。著書に『家族進化論』(東大出版会)、『ゴリラからの警告』(毎日文庫)など多数。

ウェブ論文集パスワード認証
ウェブ論文集の閲覧にはパスワードが必要です。パスワードを入力して認証してください。
パスワードは学会員様、非会員様(事前参加申込完了者)、閲覧申込者様にメールにて配信しております。

パスワード