日本畜産学会第128回大会

講演情報

優秀発表賞応募講演

優秀発表賞応募講演

優秀発表3

2021年3月28日(日) 09:00 〜 10:45 ライブ配信

座長:川島 知之(宮崎大学農)、美川 智(農研機構生物機能利用研究部門)、野村 将(農研機構畜産研)、若松 純一(北海道大学)

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パスコード:328298

10:30 〜 10:45

[IIIYS-07] Lactobacillus plantarum CRL1506における抗ウイルス性イムノジェニクスの解明

〇舟橋 龍太郎1,2,3、水野 滉也1,2,3、友常 加恵1,2,3、友清 帝1,2,3、Md. Aminul Islam1,3、Leonardo Albarracín1,3,4、大坪 和香子1,2,3、麻生 久1,2,3、Julio Villena1,3,4、北澤 春樹1,2,3 (1.東北大院農、2.食と農免疫国際教育研究セ、3.日本学術振興会研究拠点形成事業、4.CERELA-CONICET)

[目的] 近年、ウイルス感染防御におけるイムノバイオティクスの利用性が期待されている。我々は免疫調節機能を発揮するイムノジェニクスの解明を進めている。本研究では、我々が見出したイムノバイオティクスとしてのLactobacillus plantarum CRL1506 (以下CRL1506に省略) において、リポテイコ酸 (LTA) に着目し、イムノジェニクスとして同定することを目的とした。



[方法] CRL1506のD-alanyl-lipoteichoic acid biosynthesis protein (dltD) ノックアウト株 (DdltD株) を作製した。次に、二本鎖RNAによるウイルス感染モデル評価系を用いて、in vitroin vivoの両面より、野生株とDdltD株の免疫調節作用について比較検討した。



[結果] DdltD株は、野生株と同様に、二本鎖RNA刺激で誘導されるIFN-gやIFN-bの発現を増強し、抗ウイルス反応を強化した。一方で、DdltD株では、腸粘膜におけるIL-10発現増強や、IL-15発現と上皮内リンパ球に誘発される炎症性傷害の抑制が認められなかった。これらの結果より、腸ウイルス感染に対するCRL1506の抗炎症作用において、LTAが重要なイムノジェニクスとして位置づけられる。



[謝辞] イノベーション創出強化研究推進事業 (01002A)