日本畜産学会第128回大会

講演情報

優秀発表賞応募講演

優秀発表賞応募講演

優秀発表1

2021年3月28日(日) 09:00 〜 11:00 ライブ配信

座長:福森 理加(酪農学園大学)、舟場 正幸(京都大学)、勝俣 昌也(麻布大獣医)、西田 武弘(帯広畜産大学畜産)

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パスコード:328942

09:15 〜 09:30

[IYS-02] 子牛用代用乳中の中鎖脂肪酸含量の増加および酪酸の添加が子牛の発育に及ぼす影響

〇村山 恭太郎1,2、坂本 和志3、猪内 勝利2、杉野 利久1 (1.広大院統合生命、2.全酪連酪技研、3.ワイピーテック)

【目的】哺育管理においては,健全性と発育の両面を担保した哺育技術が求められる.そこで本研究では,子牛用代用乳(MR)中の中鎖脂肪酸(MCT)含量の増加および酪酸の添加が子牛の発育に及ぼす影響を検討した.【方法】ホルスタイン種雌子牛62頭を供試し,MRを1日2回等分給与し,50日齢から減乳し,64日齢で離乳させた.処理区として,市販MR(CP28%,Fat18%)で哺育する対照区,Fat2%をMCTに置き換えたMCT区,市販MRに酪酸油脂(TB)を0.6%添加したTB区およびそれら混合区の計4処理区を設け,二元要因配置で試験を実施した.試験期間中,MR,人工乳,乾草の摂取量は毎日記録し,8日齢から7日ごとに体格測定を行った.【結果】MR摂取量は,MCT含量増加により離乳移行期(50-63日齢)に低下する傾向,TB添加により増加する傾向が認められた.乾草摂取量は,TB添加により増加する傾向が認められた.発育においては,MCT含量増加により離乳前(8-49日齢)および離乳移行期に体格の発育速度が増加し,TB添加により離乳前に体重および発育速度が,離乳移行期および離乳後(64-91日齢)に体重が増加した.哺乳中の便スコアはMCT含量増加により改善する傾向が認められた.以上よりMR中のMCT含量増加は哺乳中の発育促進および便スコアの改善,TB添加は哺育期の発育促進効果があることが示された.