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[IYS-07] 日本短角種牛の2シーズン放牧肥育における2年目の放牧強度が増体および産肉成績に及ぼす影響
【目的】2シーズン放牧肥育では2年目放牧期の平均日増体量(ADG)を向上し、舎飼い肥育開始時体重を大きくすることが重要である。本研究では、日本短角種牛の2年目放牧期の放牧強度の違いが、食草量と増体、その後の産肉成績に及ぼす影響を検討した。【方法】春生まれ日本短角種牛32頭を2年目放牧期の7月4日に2群に分け、19頭を高強度区(H, 1.59頭/ha)、13頭を低強度区(L, 0.96)に割り当てた。H区で11.9 ha、L区で13.6 haの放牧地を用い、輪換放牧を行った。各区7頭の去勢牛を選定し、11月15日以降は出荷まで舎飼いで粗飼料主体の肥育をした。放牧前後の草量から食草量を算出し、体重を3週間おきに測定した。と畜後、日本枝肉格付協会による格付けを得た。【結果】放牧期の食草量( 8.5 vs 11.3 kg 乾物/頭/日 ; P < 0.01)、ADG (0.41 vs 0.68 kg ; P < 0.01)、放牧終了時体重(504 vs 537 kg ; P < 0.05)は、H区よりL区で大きかった。肥育期のADGは0.9 kg程度で区間に有意差はなく、出荷時体重はH区よりL区で重かった (738 vs 757 kg ; P < 0.05)。枝肉重、胸最長筋面積、皮下脂肪厚は区間に有意差はなく、ばら厚はH区よりL区で厚かった(6.3 vs 6.8 cm ; P < 0.05)。枝肉格付は、H区は7頭中A2が3頭に対し、L区はA2が5頭で他は全てB2であった。