The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-04] 泌乳初期牛へのイネWCSの多給およびベタインの給与が、分娩後の乳生産性や繁殖性に及ぼす影響

〇Yamaguchi Shoichiro1, Shibata Kaho1, Chikara Yuki1, Shimokawa Meguru1, Kakihara Takahiko1, Nakamura Mizuki2, Otani Masayuki2, Kawashima Chiho3 (1.Fukuoka Agri., 2.Nitten Co., Ltd., 3.Obihiro Univ.)

【目的】我々は、第125回大会において分娩前後の乳牛にベタインを給与することで肝機能が向上し、初回発情および初回授精が早くなる可能性を示唆した。今回、ベタインとともに近年栽培面積が大幅に伸びている高糖分高消化性イネWCSを30%(乾物)混合したTMRの給与が、分娩後の乾物摂取量(DMI)、乳生産および繁殖等に及ぼす影響を検討した。【方法】分娩後イタリアンライグラスサイレージまたは乾草主体としたTMRを給与する対照区に7頭、イネWCSを配合したTMRを給与する試験区に6頭配置し、分娩予定3週間前から分娩後12週まで飼養試験を行った。試験区には、分娩前後3週間にベタインを50g/日給与した。試験飼料のTDNおよびCPは同水準とした。卵巣所見については、週1回超音波装置によって調査した。【結果】分娩後のDMIは、対照区および試験区でそれぞれ24.7kg/日および23.9kg/日であり、乳量は40.6kg/日および39.6kg/日となり差は認められなかった。分娩後初回黄体形成日数は、それぞれ38.3日および34.0日であり、分娩後の初回発情は、72.9日および53.7日となり有意差は認められなかったものの試験区の初回発情が早くなる傾向にあった。以上のことから、泌乳初期牛へのイネWCSの多給およびベタイン給与により乳生産性を低下させることなく繁殖成績を向上させる可能性があることが示唆された。