日本畜産学会第128回大会

講演情報

ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. 栄養・飼養

[P1-18] 黒毛和種雄子牛の育成期における乾物摂取量の推定

安田 潤平1、浅田 勉2、相馬 祐介3、後藤 裕司4、天野 宏志5、〇寺田 文典6 (1.岩手農研セ畜研、2.群馬畜試、3.秋田畜試、4.農研機構西日本農研、5.富⼭畜研、6.東北大院農)

目的 近年,黒毛和種の育成期における日増体量(DG)は大きくなる傾向にあるが、この時期の乾物摂取量(DMI)に関する情報は少ない。そこで、既往の飼養試験成績を用いて、黒毛和種雄子牛の育成期における乾物摂取量推定式を作成した。 方法 4から8ヵ月齢までの黒毛和種雄子牛61頭の飼養試験成績を月齢毎に取り纏め、解析に供した。なお、群飼の場合は群の平均値を用いた。DMIおよびDMI/体重(BW)(%)の推定式は、個体(または群)を変量因子としBW、DG、TDN含量(TDN%)、CP含量(CP%)を説明変数とした多変量解析法により作成した。 結果 供試データ数は228点であり、平均±標準偏差はDMI 5.41±0.95kg、DMI/BW 2.69±0.24%、 BW 203±42kg、DG 1.1±0.2kg/日であった。有意な変数を用いて得られたDMI推定式は、DMI=0.837+0.0213×BW+0.223×DG Adj R2=0.92 RMSE=0.30(①式)であり、TDN%、CP%の導入による精度の改善効果は認められなかった。DMI/BWについては、DMI/BW=3.08−0.00259×BW+0.124×DG Adj R2=0.70 RMSE=0.15が得られた。DMI実測値と①式による推定値の差は、場所間で−0.32kg~+0.38kg、月齢間で−0.11kg~+0.15kgであった。