[P1-22] 乳牛の初ー2産間における乾乳期間とタンパク質強化の違いが産乳と繁殖性に及ぼす影響
【目的】乳牛の初ー2産間における乾乳期間の短縮と,乾乳期のタンパク質給与量の違いが産乳と繁殖性に及ぼす影響を明らかにするため,日畜第125回大会での報告に引き続き,例数を増やして検討した.【方法】公立16試験場の2産目を迎えるホルスタイン種経産牛108頭を供試した.対照区は分娩予定60日前に,短縮区と短縮強化区は35日前に乾乳した.対照区は分娩予定60~22日前に乾乳前期飼料,それ以降は乾乳後期飼料を,短縮区は全期間乾乳後期飼料を,短縮強化区は全期間タンパク強化乾乳後期飼料を給与した.分娩後は全区同一飼料を給与し,16週間まで飼養試験を実施し,繁殖については24週間まで調査した.【結果】分娩後16週間の体重,乾物摂取量に処理間差はなかった.対照区と比較して短縮区および短縮強化区では乳量は減少したが,乳成分率は向上した.初回排卵日数は,短縮強化区は対照区より短い傾向にあり,発情回帰日数と初回授精日数は,短縮区,短縮強化区では対照区より短くなった.乾乳期短縮に伴い延長された乳量(分娩前60日から35日までの乳量)を2産次16週間の乳量に加算した場合,処理間で有意な差は認められなかった.
以上の結果より,初ー2産間において乾乳期を35日に短縮すると,分娩後16週間の乳量は低下するが,搾乳延長分を加算した場合差は認められず,繁殖性には正の効果が認められた.
以上の結果より,初ー2産間において乾乳期を35日に短縮すると,分娩後16週間の乳量は低下するが,搾乳延長分を加算した場合差は認められず,繁殖性には正の効果が認められた.