The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

1. 栄養・飼養

1. Nutrition/Feed science

[P1-33] スポットサンプル中のウシ呼気濃度がメタン産生量推定精度に及ぼす影響

〇Kohei Oikawa1, Yuko Kamiya1, Tomoyuki Suzuki1 (1.Central Region Agricultural Research Center, NARO)

【目的】スポット法とはウシ呼気ガスが含まれたウシ頭部周辺のガスサンプル(スポットサンプル)中のメタン(CH4)/二酸化炭素(CO­2)比に基づいたCH4産生量測定手法であり、育種改良に適応可能な新規CH4産生量測定システムとして実用化が求められる。本研究では、スポットサンプルに含まれるウシ呼気濃度がCH4/CO2比の測定精度に及ぼす影響を調べた。【方法】シミュレーションによってスポットサンプル中のウシ呼気濃度とCH4/CO2比の関係を調べた。さらに実データに基づいた検証を行うために、計26頭の泌乳牛について搾乳ロボット訪問時にスポットサンプルを採取し、バックグラウンドガス濃度補正後のCH4/CO2比を算出した。スポットサンプル中のウシ呼気濃度を変えるために6日の測定期間のうち3日間は送風機によってガス採取口付近の空気循環を施し、この期間を低濃度期間とした。【結果】シミュレーションの結果、バックグラウンドの補正に用いたガス濃度が真の値と異なる場合、ウシ呼気濃度の低下に伴ってCH4/CO2比に偏りが生じた。実データを分析した結果、低濃度期間では通常期間と比べてCH4/CO2比が有意に負の方向へ偏り、シミュレーションの傾向と一致した。本研究により、スポットサンプルに含まれるウシ呼気濃度が低い場合、CH4/CO2比に偏りが生じうることが示された。