[P4-06] ウシ乳腺上皮細胞によるイムノバイオティクスの選抜・評価系構築
【目的】乳腺の炎症を引き起こすウシ乳房炎は、酪農現場において甚大な経済損失をもたらす疾病であり、宿主と病原微生物が複雑に相互作用するため、予防や治療が困難とされている。本研究では、乳房炎予防の手段の1つとして抗炎症性イムノバイオティクスに着目し、乳房炎に対して有用なイムノバイオティクスの選抜及び評価を行うため、ウシ乳腺上皮細胞を用いたin vitro評価系の構築を目的とした。
【方法】ウシ乳腺上皮(BME)細胞を、LPSもしくは黄色ブドウ球菌により12時間刺激した後、炎症評価因子を特定するためマイクロアレイに基づくトランスクリプトーム解析を行った。BME細胞をLactobacillus属乳酸菌7菌株で12時間刺激後、さらにLPSで12時間刺激し、選抜された炎症関連遺伝子のmRNA発現をqRT-PCRにより定量解析した。
【結果】LPS、黄色ブドウ球菌2菌株による刺激によりそれぞれ計429、520、465個の遺伝子が発現した。また、乳酸菌で刺激したBME細胞において、炎症関連遺伝子発現の菌株依存的な調節が認められた。これらの結果から、BME細胞のイムノバイオティクス選抜・評価系構築における有用性が期待された。
【謝辞】イノベーション創出強化研究推進事業(29006A)、日本中央競馬会畜産振興事業
(495文字)
【方法】ウシ乳腺上皮(BME)細胞を、LPSもしくは黄色ブドウ球菌により12時間刺激した後、炎症評価因子を特定するためマイクロアレイに基づくトランスクリプトーム解析を行った。BME細胞をLactobacillus属乳酸菌7菌株で12時間刺激後、さらにLPSで12時間刺激し、選抜された炎症関連遺伝子のmRNA発現をqRT-PCRにより定量解析した。
【結果】LPS、黄色ブドウ球菌2菌株による刺激によりそれぞれ計429、520、465個の遺伝子が発現した。また、乳酸菌で刺激したBME細胞において、炎症関連遺伝子発現の菌株依存的な調節が認められた。これらの結果から、BME細胞のイムノバイオティクス選抜・評価系構築における有用性が期待された。
【謝辞】イノベーション創出強化研究推進事業(29006A)、日本中央競馬会畜産振興事業
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