The 128th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

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ポスター発表

5. 畜産物利用

5. Animal products technology

[P5-01] 乳酸菌組換え体が産生する抗インターロイキン4低分子抗体の生理活性評価

〇Fu Namai1,2, Suguru Shigemori1, Tasuku Ogita1, Takeshi Shimosato1 (1.Shinshu Univ. IBS., 2.JSPS DC)

【目的】乳酸菌組換え体(gmLAB)は様々な組換えタンパク質を産生できる乳酸菌であり、腸管や気道粘膜に産生タンパク質を直接運搬することができる。我々はインターロイキン4(IL-4)の制御を基盤とする新規のアレルギー予防・軽減戦略の開発を目指し、組換え(r)抗IL-4低分子抗体(IL4scFv)を産生するgmLAB(NZ-IL4scFv)を構築した。本研究ではマウス腹腔マクロファージ(pMφ)を用い、rIL4scFvの生理活性について検証した。
【方法】NZ-IL4scFvを1-24時間培養し、rIL4scFvの最適発現条件を検討した。C57BL/6マウスよりpMφを採取し、IL-4及びrIL4scFvを添加し培養した。Total RNAを抽出し、MφおけるIL-4シグナリングの活性化マーカーであるArg1発現量を定量的PCR法により解析した。
【結果】NZ-IL4scFvのrIL4scFv産生は1-3時間で最も高く、その後減少した。rIL4scFvは菌体の増殖に伴い分解されていることが示唆された為、対数増殖期に当たる3時間を最適培養条件に決定した。pMφを用いた生理活性試験では、IL-4添加によりArg1のmRNA発現が増加した。一方で、誘導されたArg1のmRNA発現はrIL4scFvの添加により抑制された。このことから、rIL4scFvのIL-4シグナリング阻害能が示唆された。