日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

5. 畜産物利用

5. 畜産物利用

[P5-05] 乳中におけるLactobacillus gasseriの生育性とその動態

〇福田 康成1、白田 淳、脇本 彩加、内藤 豪2、松本 典1、吉田 朱里1、増田 哲也1,2、川井 泰1,2 (1.日大生資科、2.日大院生資科)

【目的】当研究室では、37℃のスキムミルク(RSM)中にてL. gasseri LA39が環状バクテリオシンであるガセリシンAを生産し、最長で400日間生存することを見出した。しかしながら、他のL. gasseri株における乳中の生育性とその動態ついては明らかにされていない。そこで本研究では、L. gasseri株のRSMにおける生育性とその動態について調べた。
【方法】MRS培地で培養したL. gasseri(LA39、LA327、およびJCM1131T)をRSM培地にて37℃および4℃で培養し、経時的にpH測定、塗抹平板培養法による生菌数測定を行い、各供試株の生育状況を測定した。また、L. gasseri LA39についてはMRS培地でも同様の試験を行った。
【結果】37℃下でのRSM培地では、培養20日までに全供試株でpHが4付近まで低下したが、生菌数の推移には差違が見られた。一方、4℃下では、200日までpHは変化せず、菌数の推移に差違はあるものの全菌株の生存が認められた。また、MRS培地におけるL. gasseri LA39は、37℃下で培養15日までに生菌数は検出限界以下となったが、4℃下ではpHの低下は緩慢で150日以上の生存が確認された。