日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. 管理・環境

[P6-11] 搾乳牛の睡眠姿勢の日内発現パターンに対する季節の影響

〇深澤 充1、高橋 理沙子1、小倉 振一郎1 (1.東北大学大学院農学研究科)

【目的】演者らはこれまでウシの睡眠姿勢発現について調査を行い、ホルスタイン種搾乳牛の1日の総睡眠姿勢時間は季節で変わらず、固定的である可能性を示した(高橋ら、第126回日本畜産学会大会)。しかし、季節間には温度や日長などの違いがあり、それらに合わせて日内の睡眠姿勢の発現パターンが異なる可能性が考えられる。本研究ではホルスタイン種搾乳牛の睡眠姿勢の日内発現パターンに対する季節の影響について検討した。【方法】東北大学川渡フィールドセンターにおいて、ホルスタイン種搾乳牛のべ38頭を供試し、春(5月)、夏(8月)、秋(10月)、冬(12月)に、頭絡でウシの後頭部に加速度計を固定して睡眠姿勢時間を測定(毎日朝9:00から翌朝9:00)した。2時間毎に睡眠姿勢時間を集計し、一般化線形混合モデル(季節、泌乳ステージ、産次、時間帯の母数効果、季節と時間帯の交互作用、および個体の変量効果を含む)で解析した。【結果】すべての季節で睡眠姿勢の多くは夜間に発現し、11:00-13:00にもピークが確認された。各時間帯の睡眠姿勢時間では、冬は23:00-1:00に他の季節に比べて有意に短くなり、5:00-7:00に他の季節に比べて有意に長くなった。また、春は17:00-19:00に他の季節に比べて有意に短くなった。搾乳などが定時に行われる管理下では安定した発現パターンを示す可能性が示唆された。