日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. 管理・環境

[P6-15] 深度センサによる牛分娩前体型変化の検出

〇岡山 毅1,2、小針 大助1,2、豊田 淳1,2 (1.茨城大農、2.農工大院連農)

【目的】肉牛生産者にとって,事故を未然に防ぐための分娩監視は飼育管理上の大きな負担となっている.そこで本研究では,分娩前に牛の後躯体型が変化することに着目し,安価な深度センサを用いて非侵襲的に3次元計測を行うことで,この分娩前の体型変化を検出することを試みた.
【方法】茨城大学農学部附属国際フィールド農学センターで飼育されている黒毛和種繁殖牛を対象に三次元計測を行った.分娩房の床面から高さ約3mに深度センサ(Kinect v2, Microsoft社製)を設置し,1分ごとに3次元点群を取得した.取得した3次元点群から,ウシ個体を抽出し,ノイズ除去を行った後に,曲率を用いて体型変化について評価した.
【結果】用いた深度センサの画角が分娩房全体をカバーできなかったために,評価に用いることが可能なデータの取得に制限があった.また,座位では体型が大きく変形するために,着目していた後躯部の形状変化の評価が困難であった.取得したデータのうち,比較可能な点群の時間的変化を精査すると,分娩に向けた体型変化が確認できた.このことから,データ取得方法に工夫が必要であるものの,深度センサを用いた体型変化から,分娩予測が可能であることが示唆された.