日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

6. 管理・環境

6. 管理・環境

[P6-16] 乳牛への非装着型心拍・呼吸数記録装置の応用

〇森田 茂1、前田 幸輝1、石川 敦2 (1.酪農大農食環境、2.(株)チュプチニカ)

【目的】家畜への侵襲や装着の手間がなく生体情報を採取できる非装着型センサーは、家畜の飼養管理改善に役立つ。本調査では非装着型装置にて、乳牛の心拍数および呼吸数の自動記録を試み、その活用を考察した。【方法】調査には、高齢者介護施設などで利用されている自動記録装置を用いた。対象は、タイストール牛舎で繋留された泌乳牛1頭であった。泌乳牛には混合飼料を1日7回に分け給与した。心拍数は5分ごとに、呼吸数は1分ごとに集計した。対象とした乳牛が、分娩した(2019年9月18日)直後の9月22日から12月7日の期間内で、連続7日間のデータ(6期×7日間)を解析した。【結果】計測された各期における平均心拍数は、90.8から93.3回/分の範囲にあり分娩後日数とともに増加する傾向にあった。平均呼吸数は、20.7から21.0回/分の範囲でほとんど変化はなかった。5分ごとの心拍数変化には4.4時間~5.6時間間隔での周期性が認められた。飼料給与や搾乳作業に伴い高まる傾向があった。本装置は群飼育下での活用は限定的であるが、分娩房や子牛単飼施設、自動搾乳機や自動哺乳機といった場面で活用が望まれる。