日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

7. 畜産経営

7. 畜産経営

[P7-02] 国産豚肉・輸入豚肉に対する食肉業者および消費者の考え方や動向

林 佑成1、〇佐々木 羊介1 (1.宮崎大学農学部畜産草地科学科)

【目的】近年、我が国では食肉需要が高まっており、食肉需要の増加や少子高齢化および女性の社会進出に伴う中食、外食産業の発展から食肉の輸入量が増加している。そこで本研究では、国産豚肉・輸入豚肉に対する食肉業者および消費者の考え方や動向を調査した。【方法】本研究では、宮崎県に所在する量販店10店舗、外食店10店舗、食肉卸売業者5社、一般消費者136人に対し聞き取り調査を行った。量販店、外食店、食肉卸売業者に対しては取り扱っている国産豚肉および輸入豚肉に関して調査し、一般消費者に対しては量販店および外食店で豚肉を購入する際の判断材料を調査した。【結果】量販店では国産豚肉の取り扱い割合が約78%であったが、外食店では国産豚肉を主に扱う店が5店舗、輸入豚肉を扱う店が5店舗であった。食肉卸売業者から生産者への要望はコスト削減や成績安定、販売者への要望は適正価格での販売や売上の維持が挙げられた。一般消費者に関して、国産豚肉を主に購入する人は量販店で約67%であったが、外食店では約39%であった。主な購買理由として、量販店では「国産豚肉」が44.4%、「価格」が43.7%であったが、外食店では「価格」が54.7%で、「国産豚肉」が23.7%であった。本研究から、国産豚肉の需要は量販店では高いものの、外食店では価格を重要視するため、国産豚肉の需要は低かった。