17:45 〜 18:00
[2Ap-11] グルコース蛍光検出のためのアルギン酸ゲルカプセル材料の開発
キーワード:アルギン酸ゲル、酵素、グルコース、蛍光検出
【目的】酵素は高選択的な分析系を構築するための優れたツールである.一方,アルギン酸は,褐藻類由来の天然多糖であり,カルシウムイオンの添加によりゲル化する特性を有する.本研究においては,酵素として,西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP),グルコースオキシダーゼ(GOx),蛍光基質としてアンプリフルレッド(AR)を用い,グルコース蛍光検出に適用可能なアルギン酸ゲルカプセルの開発を試みた.
【方法】まず,使用する緩衝液として,Tris/HCl緩衝液,リン酸緩衝液,酢酸緩衝液について検討を行った.続いて,二種のアルギン酸ナトリウム(Na-Alg)としてIL-2,I-3を選択し,Na-Alg濃度を変化させ(0.5%, 1.0%, 1.5%),本ゲルカプセルの構築に適したNa-Algの種類及び濃度を検討した.次に,ゲルカプセル内のHRPとGOxの含有比についても検討を行った.最後に,上述した検討から得られた結果を基に,蛍光基質を含有したアルギン酸ゲルカプセルを作製し,グルコースへの応答性を検討した.
【結果】緩衝液の種類に関し,今回検討した三種の緩衝液の中では,AR発蛍光反応への適合性,並びにゲル安定性の観点から,Tris/HCl緩衝液が最適な緩衝液であると考えられた.続いて,Na-Algの種類及び濃度に関しては,今回検討した条件の中では,Na-AlgとしてI-3を1.0%の条件で用いた時に,蛍光強度の増大度が最も大きくなることが確認できた.続いて,ゲルカプセル内のHRPとGOxの含有比については,酵素重量含有比をHRP:GOx=8:1とすることに決定した.以上の結果に基づきARを含有したアルギン酸ゲルカプセルを作製し,グルコースへの応答性を検討した.その結果,添加したグルコースの濃度に依存した蛍光強度の増大が見られ,本ゲルカプセルがグルコースの蛍光検出に適用可能であることが確認できた.
【方法】まず,使用する緩衝液として,Tris/HCl緩衝液,リン酸緩衝液,酢酸緩衝液について検討を行った.続いて,二種のアルギン酸ナトリウム(Na-Alg)としてIL-2,I-3を選択し,Na-Alg濃度を変化させ(0.5%, 1.0%, 1.5%),本ゲルカプセルの構築に適したNa-Algの種類及び濃度を検討した.次に,ゲルカプセル内のHRPとGOxの含有比についても検討を行った.最後に,上述した検討から得られた結果を基に,蛍光基質を含有したアルギン酸ゲルカプセルを作製し,グルコースへの応答性を検討した.
【結果】緩衝液の種類に関し,今回検討した三種の緩衝液の中では,AR発蛍光反応への適合性,並びにゲル安定性の観点から,Tris/HCl緩衝液が最適な緩衝液であると考えられた.続いて,Na-Algの種類及び濃度に関しては,今回検討した条件の中では,Na-AlgとしてI-3を1.0%の条件で用いた時に,蛍光強度の増大度が最も大きくなることが確認できた.続いて,ゲルカプセル内のHRPとGOxの含有比については,酵素重量含有比をHRP:GOx=8:1とすることに決定した.以上の結果に基づきARを含有したアルギン酸ゲルカプセルを作製し,グルコースへの応答性を検討した.その結果,添加したグルコースの濃度に依存した蛍光強度の増大が見られ,本ゲルカプセルがグルコースの蛍光検出に適用可能であることが確認できた.