[P1-32] 健康ルーメンフィステル(RF)牛におけるルーメン内細菌叢の解析―フィステル採取及び経口採取による細菌叢の比較及びプロバイオティクス製剤(PB)給与による影響―
【目的】本研究では健康RF牛から、RF経由及び経口採取したルーメン液(ル液)を用いてルーメン内細菌叢(RMB)の比較を行い、あわせてPB給与の影響について検討した。
【方法】健康なホルスタイン種RF雌牛4頭を試験に供した。同一飼料給与、同一飼養環境下で単房にて飼育し、Preのル液として、RF経由及び経口で4頭計8検体を採取した。その後2頭にはPBを添加し、残り2頭には通常飼料を給与し、2週間後ル液を採取した。さらに2週間は通常飼料に戻し、交差試験で各飼料を2週間給与した後ル液を採取した。ル液は濾過後、遠心し上清を回収・沈査からDNAを採取し、16SrRNAによる細菌叢解析を実施した。菌叢データは、属レベルのotuについて、2群及び3群以上のノンパラメトリック検定で解析した。
【結果】健康なRF牛からは290属の細菌属が検出され、RF採取と経口採取で275属がp>0.1、4属がp<0.05、11属がp<0.1であった。また、PB給与によって、Bacteroides属は減少傾向がみられ、酪酸産生菌であるPseudobutyrivibrio属は有意に減少し、RF及び経口で同様に認められた。セルロース分解酵素を保有するRuminobacter属は、PB給与により増加傾向を認めた。以上より、RMBの解析にRF牛を必要とせずウェルフェア上有用であり、PB給与による牛RMBの変動が示された。
【方法】健康なホルスタイン種RF雌牛4頭を試験に供した。同一飼料給与、同一飼養環境下で単房にて飼育し、Preのル液として、RF経由及び経口で4頭計8検体を採取した。その後2頭にはPBを添加し、残り2頭には通常飼料を給与し、2週間後ル液を採取した。さらに2週間は通常飼料に戻し、交差試験で各飼料を2週間給与した後ル液を採取した。ル液は濾過後、遠心し上清を回収・沈査からDNAを採取し、16SrRNAによる細菌叢解析を実施した。菌叢データは、属レベルのotuについて、2群及び3群以上のノンパラメトリック検定で解析した。
【結果】健康なRF牛からは290属の細菌属が検出され、RF採取と経口採取で275属がp>0.1、4属がp<0.05、11属がp<0.1であった。また、PB給与によって、Bacteroides属は減少傾向がみられ、酪酸産生菌であるPseudobutyrivibrio属は有意に減少し、RF及び経口で同様に認められた。セルロース分解酵素を保有するRuminobacter属は、PB給与により増加傾向を認めた。以上より、RMBの解析にRF牛を必要とせずウェルフェア上有用であり、PB給与による牛RMBの変動が示された。