資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

企画講演(Special Session)

新設する金属資源プロセス研究センターへの課題と期待(Expectation for Center for Mineral Processing and Metallurgy)

2017年9月26日(火) 13:30 〜 15:25 第1会場 B11 (B1棟1階/Fl.1.,Build. B1)

司会:加納純也(東北大学),本間 格(東北大学)
Chairman: Junya Kano (Tohoku University), Itaru HONMA (Tohoku University)

14:15 〜 14:30

[1111-17-04] 先端電池材料創製に向けた超臨界流体プロセスの展開

○本間 格1 (1. 東北大学多元物質科学研究所)

司会:加納純也(東北大学)
Chairman: Junya Kano (Tohoku University)

キーワード:超臨界流体プロセス、水熱合成、電池材料、リチウムイオン電池、ナノマテリアル

再生可能エネルギー(風力・太陽光)の普及促進、ハイブリッド・電気自動車の市場導入加速など低炭素化に貢献する電力エネルギー技術に期待が高まっている。産業競争力向上の観点からも蓄電池の貯蔵エネルギー密度増大と低コスト化が重要な研究課題となっている。本講演では高性能電池材料創製に適した溶液プロセスである超臨界水熱合成プロセスを用いたリチウムイオン電池用のナノ結晶電極材料やグラフェンなどエネルギーデバイス材料の低コスト・量産化プロセスに関する研究を紹介する。超臨界流体は温度圧力が臨界点を超えた気体と液体の双方の特徴を有する非凝縮性高密度流体であり高い過飽和度から大きな核発生密度が得られるためナノ結晶材料の量産化プロセスに適した反応性流体である。例えば、低温短時間(400℃、10分以下)でリチウムイオン電池の多元系ポリアニオン化合物正極材料(例えばLiFePO4)のナノ結晶材料が作製出来る。また、グラファイト層間への流体分子の挿入を利用したグラフェンの直接剥離作製にも成功した。超臨界水熱プロセスは、先端電池材料の低コスト化・高品質化・量産化を可能にする省エネ型生産プロセスとして有望である。

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