The 34th JASID Annual Conference

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Oral presentation

Water and Sanitation (Japanese)

Sat. Nov 11, 2023 9:30 AM - 11:30 AM 紀-108 (Kioizaka Bldg 108)

Chair:Elli SUGITA(Osaka University) Commentator:Keiko NISHINO(Kwansei Gakuin University), Ryuji OGATA(Japan International Cooperation Agency)

11:00 AM - 11:30 AM

[1H04] Consideration of cooperative approaches for technical cooperation on integrated water resouces management (IWRM) and environmental management through public participation and information disclosure

*Takahiro OTSUKA1 (1. Japan International Cooperation Agency (JICA))

Keywords:Water resources management, Environmental management, Public participation, Information disclosure, Citizen Science

途上国・中進国の経済発展に伴い、多くの国や地域で、都市の水質汚濁や大気汚染など環境や水の問題が顕在化している。他方、そうした問題に対処する途上国の環境行政官や地方政府は、その人数及び能力に限りがあり、問題解決に至る道筋は困難であることが多い。近年、市民参加による取り組みや市民科学など市民との連携により社会課題に取り組む試みが注目されている*1。水や環境などの問題は、地域住民と行政組織の間でコンフリクトの要因になる一方で、連携や共創に向けた共通課題になりうる。また、市民との連携は限られたキャパシティしか持たない行政組織が水管理や環境管理を行う上で大きな助けになるものである。
 本論では、JICAが実施したボリビア多民族国「コチャバンバ統合水資源管理能力向上プロジェクト」、及び、タイ王国「PRTR制度と市民参加によるエコインダストリアルタウン新規汚染管理モデル構築」の取り組み事例をもとに、市民参加と情報公開を通じた水資源・環境管理分野の協力アプローチの可能性について検討を行った。
 市民と一緒に河川の上流から下流を視察する参加型モニタリングの試みを通じて水質汚濁の原因に関する共通認識醸成に取り組んだボリビアの取り組みや、工業地域において住民によるアセスメント枠組みの構築に取り組んだタイの事例から、地域の住民と協働・共創に向けた第一歩として共通認識を持つことの重要性と市民科学の可能性や、取り組み事例から得られた考察について紹介する。

*1 例えば、スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー日本版 VOL.03「科学技術とインクルージョン」(2022)

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