[1R05] 高校生はSDGsから何を考えイメージするのか~イメージマップテストを用いた分析~
キーワード:SDGs、イメージ、国際理解教育、開発教育、持続可能な開発のための教育
近年、地球規模の社会課題が深刻化する中で社会課題を解決するための人材育成や教育の必要性が叫ばれ日本でもSDGsに関する授業が必修となった。一方で、先行研究では児童・生徒が社会課題に対してもつイメージに関する検討が不十分であり、社会課題解決に貢献する人材を育てるためのよりよい教育を展開するためには、児童・生徒が社会課題やそれに関する概念についてどうようなイメージを持っているのか適切に把握することが重要である。そこで、本研究では「次世代を担う存在である高校生がSDGsという概念と接触した際に何を考えイメージするのか」という問いを設定し、「国際理解教育や開発教育を受ける機会の多い生徒ほどSDGsから国際協力に関する言葉を連想する」という仮説に基づいてアンケート及びイメージマップテストを用いた検証を行った。まず被験者にSDGsをテーマにしたイメージマップのマッピングを行ってもらい、高校時代の学習経験についてアンケートを取った。次に、イメージマップを流暢性・拡大性・構造性の3つの観点から評価し、各イメージマップの評価と高校時代の学習経験との関連性について回帰分析を行った。分析の結果、総合的な探究の時間や社会科目の授業などで社会課題及びSDGsについて学習した被験者は、SDGsからより多くの言葉を連想し、自分の生活に身近な言葉に留まらず、地球規模の課題にまでより広いイメージでSDGsを捉えていることが分かった。
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