15:00 〜 17:00
[2C03] 外国人技能実習制度を通じた技能移転をめぐる課題と可能性ーベトナムにおける社会的ニーズと技能実習生の生活戦略
キーワード:技能実習生、技能移転、ベトナム、社会的ニーズ、生活戦略
1. 企画の背景 Background
グローバル化の進展と日本国内の慢性的な労働力不足を背景に、低廉な労働力として外国人技能実習生への依存が高まっている。その一方で、外国人技能実習制度(以下、本制度)の運用をめぐる課題のひとつとして、本来の趣旨である「技能移転」がほとんど実現されておらず、理想と現実の乖離が著しいことがしばしば批判されてきた。けれども、そうした乖離がなぜ生じるのかといった観点に立ち、技能移転をめぐる課題を追究した研究はそれほど多くない。
また、技能実習生に関する先行研究においては、彼・彼女らの送出国と日本の間の経済的格差が移動を促す主要な原動力として論じられてきた。しかし、国境を越えた移動の動機の多様化が指摘される今日、来日を希望する技能実習生の動機も多様化している。そうした個人の「主体的な選択」を無視しては、技能移転を取り巻く課題を十分に理解することはできないだろう。
以上をふまえて、本ラウンドテーブルでは、技能実習生の最大の送り出し国であるベトナムを事例に、送出国からみた技能移転の課題と可能性を考察する。
2. 主要な論点 Main points to be discussed
ここでは、今日におけるベトナムの社会状況を整理したうえで、当該国においていかなる技能や知識が求められているのかを明らかにする。また、技能移転を達成した技能実習生の生活史を取り上げ、今日における技能実習生とその家族の生活戦略を検討するとともに、技能移転を促す要因について考察を加える。
3. 期待される成果 Expected outcome of the session
上記の議論を通じて、技能移転を阻む要因を解明し、送出国と日本の双方にとって有意義な本制度のあり方を再検討することができる。また、外国人労働者への依存なしには存続が困難である日本が、今後も「選ばれ続ける」ために取り組むべき火急の課題を提示することにもつながる。さらに、移民研究と開発研究を架橋することによって、新たな論点の探究が期待される。
グローバル化の進展と日本国内の慢性的な労働力不足を背景に、低廉な労働力として外国人技能実習生への依存が高まっている。その一方で、外国人技能実習制度(以下、本制度)の運用をめぐる課題のひとつとして、本来の趣旨である「技能移転」がほとんど実現されておらず、理想と現実の乖離が著しいことがしばしば批判されてきた。けれども、そうした乖離がなぜ生じるのかといった観点に立ち、技能移転をめぐる課題を追究した研究はそれほど多くない。
また、技能実習生に関する先行研究においては、彼・彼女らの送出国と日本の間の経済的格差が移動を促す主要な原動力として論じられてきた。しかし、国境を越えた移動の動機の多様化が指摘される今日、来日を希望する技能実習生の動機も多様化している。そうした個人の「主体的な選択」を無視しては、技能移転を取り巻く課題を十分に理解することはできないだろう。
以上をふまえて、本ラウンドテーブルでは、技能実習生の最大の送り出し国であるベトナムを事例に、送出国からみた技能移転の課題と可能性を考察する。
2. 主要な論点 Main points to be discussed
ここでは、今日におけるベトナムの社会状況を整理したうえで、当該国においていかなる技能や知識が求められているのかを明らかにする。また、技能移転を達成した技能実習生の生活史を取り上げ、今日における技能実習生とその家族の生活戦略を検討するとともに、技能移転を促す要因について考察を加える。
3. 期待される成果 Expected outcome of the session
上記の議論を通じて、技能移転を阻む要因を解明し、送出国と日本の双方にとって有意義な本制度のあり方を再検討することができる。また、外国人労働者への依存なしには存続が困難である日本が、今後も「選ばれ続ける」ために取り組むべき火急の課題を提示することにもつながる。さらに、移民研究と開発研究を架橋することによって、新たな論点の探究が期待される。
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