国際開発学会第34回全国大会

講演情報

ラウンドテーブル

SDGsを追い風とした国際協力人材の確保とキャリア形成

2023年11月12日(日) 15:00 〜 17:00 紀-B108 (紀尾井坂ビルB108)

15:00 〜 17:00

[2D03] SDGsを追い風とした国際協力人材の確保とキャリア形成

*河野 敬子1、*佐藤 仁2、*江崎 千絵3、*須藤 智徳4、*山田 肖子5、*末森 満6 (1. 一般社団法人海外コンサルタンツ協会、2. 東京大学、3. JICA、4. 立命館アジア太平洋大学、5. 名古屋大学、6. 国際開発ジャーナル社)

キーワード:国際協力人材、人材確保、SDGs、キャリア形成

SDGsの日本社会への浸透を背景に、社会課題の解決に関心を有する層は特に若年層において増加している。従来、国際協力は途上国での社会課題の解決を中核として行われてきたが、新型コロナウィルスをはじめとする感染症、地球温暖化、外国人労働者の問題等は、国内にあっても国境を越えた社会課題として実感されており、社会課題の解決において国内・国外の垣根は低くなってきていると言える。 JICAが運営する国際キャリア総合情報サイト「PARTNER事業」においても、昨今、狭義の国際協力(途上国での国際協力)のみならず、国内の課題解決も含めた情報提供、キャリア相談が増えつつある。更には、課題が複雑化・多様化する社会において、国内外問わず社会課題解決に向けて活躍できる人材の輩出が必要とされる中、国内外を柔軟に行き来できるようなキャリア形成を支援する環境整備が求められていると考える。 一方で、ODAプロジェクトを実施する開発コンサルティング業界では、人材の「高齢化」「若手不足」は以前から課題だが、特別な方策がなく現在に至っている。超高齢化による一斉退職、少子化、若者の海外離れなど、ここ数年以内にODAプロジェクトの担い手が激減することが予想されるため、人材確保の具体的な方策を講じる必要がある。 国際協力業界へのエントリーポイントとしては、大学時代に国際協力に触れたことがきっかけで、業界で働いている人も少なくない。しかしながら、大学教育において国際協力に関する講義や就業支援は限定的である為、大学における国際協力分野での人材育成と就業支援の在り方の検討が求められている。また、就業後の国際協力へのキャリアチェンジにおいて、リスキリング・アップスキリングの観点より大学が果たす役割も検討に値する。 以上を踏まえ、本ラウンドテーブルでは、官民学間の連携をもって国際協力に関心を持つ人材をどう増やしていくか、また、国内外を循環して活躍しえるキャリア形成をいかに支援できるかなどについて議論したい。

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