国際開発学会第34回全国大会

講演情報

ラウンドテーブル

アジアにおける子どもの教育と健康

2023年11月12日(日) 09:30 〜 11:30 紀-108 (紀尾井坂ビル108)

09:30 〜 11:30

[2H01] アジアにおける子どもの教育と健康

*高柳 妙子1、*日下部 達哉2、*藤崎 竜一3 (1. 早稲田大学、2. 広島大学、3. 帝京大学)

キーワード:子ども学、教育、子どもの健康、事例報告、融合研究

1. 企画の背景
昨今、国際開発の潮流となっている持続可能な開発目標(SDGs)は、「誰ひとり取り残さない」という原則のもと、子どもに関連する多くの課題を共有している。世界の子どもの健康に関する教育と疫学は、何が有効かという理解とともに変遷してきたが、COVID-19の感染拡大からの回復と再建を目指し、子どものニーズに対応するための新しい対策が求められている(WHO 2021; BMJ 2021;UNESCO 2022)。 この企画は、教育と保健医療の融合研究により、アジアの初等教育段階における子どもの健康支援の在り方について議論し、研究チームメンバーのそれぞれの研究領域における事例研究を発表し、政策提言にもつながるような理論的枠組みを構築することを目指す。
2. 主要な議論
子どものウエルビーングについて調査・研究を実施する研究チームメンバーが、それぞれの事例を発表する。「バングラデシュにおける学齢期の子どものウエルビーング」と「日本におけるムスリム家庭の出産と子育ての現況」に関する研究を共有する。それぞれの社会文脈の中で、就学を保障する子どもの健康・維持改善についてどのような課題があるか、どのような対応が取られるべきなのかといった論点を議論する。事例の発表ののち、ラウンドテーブルでの活発な討論をとおして、共通の理論的枠組みを模索する。
3. 期待される成果
学術的独自性は、各国の文脈に基づいて、学校・家庭・地域社会の三者連携による就学を保障するための子どもの健康状況及び課題を議論する場合に教育と保健医療という二つの専門的な観点を持ち込む点である。本企画におけるディスカッションを通して、教育分野に沿った研究枠組みだけに固執することなく、保健医療の専門家との融合研究による、科学的根拠に基づいた研究の課題設定を行い、調査を実施することにアジアにおける子どもの教育研究そのものの新たな発展の可能性を示すことが期待される。

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