日本畜産学会第128回大会

講演情報

優秀発表賞応募講演

優秀発表賞応募講演

優秀発表2

2021年3月28日(日) 09:00 〜 10:45 ライブ配信

座長:井上 慶一(家畜改良セ)、大山 憲二(神戸大学)、下桐 猛(鹿大農)、谷口 幸雄(京大院農)

視聴はこちら(Zoom)
パスコード:328988

09:00 〜 09:15

[IIYS-01] ホルスタイン種の暑熱ストレス耐性改良のためのメッシュ農業気象データの応用

〇石田 惠香1、泉 慶一郎1、大澤 剛史3、山口 茂樹2、山崎 武志4、萩谷 功一1 (1.帯広畜産大学、2.家畜改良事業団、3.家畜改良センター、4.北海道農業研究センター)

【目的】乳用牛の暑熱ストレス(HS)を表す指標として温湿度指数(THI)が使用される。THIには気温と湿度が必要になるが、湿度が記録される気象観測所は各県一か所程度しかない。近年、農研機構によって開発されたメッシュ農業気象データを牛群検定記録と照合した場合、実際の牛群所在地の推定気象記録を得ることができる。そこで、本研究は、国内ホルスタイン種の乳量に対するHSを説明するため、気象観測所の気象記録を用いた場合、メッシュ農業気象データを用いた場合の数学モデルの精度を比較することを目的とした。
【方法】国内の2011年から2015年までの初産牛の泌乳記録および、気象庁が公表している気象記録を用いた。農研機構のメッシュ農業気象データは、対象年の日平均気温と日平均相対湿度の推定記録を用いた。気象観測記録は北海道を14振興局、各都府県を県所在地ごとに代表気象観測所を設定し、牛群所在地の気象観測記録を牛群検定記録に割り当てた。カウダスデータには各牛群の緯度及び経度に関する情報が含まれることから、それらを利用してメッシュ農業気象データを牛群検定記録に割り当てた。乳量の減少量における暑熱ストレス指標の有効性について検討するため、各暑熱ストレス指標を含む数学モデルの平均平方誤差(MSE)を比較した。
【結果】メッシュ農業気象データから推定されたTHIを含む数学モデルのMSEが最も小さかった。