日本畜産学会第128回大会

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ポスター発表

5. 畜産物利用

5. 畜産物利用

[P5-11] ローリー乳におけるヘキサナール濃度の経時変化と乳成分との関連

〇三谷 朋弘1、佐賀井 萌1、森田 茂2、小板 英次郎3、山崎 将至5、星井 久美子6、上田 宏一郎4 (1.北大FSC、2.酪農学園大学、3.(公)北酪検、4.北大院農、5.(一社)Jミルク、6.(一社)中央酪農会議)

【目的】生乳の自発性酸化臭の発生防止はいまだ大きな課題である。本研究では、全国のローリー乳におけるヘキサナール濃度の経時変化と乳成分との関連を検討した。【方法】2018年から3年間で全国各地からローリー乳を合計213サンプル収集した。各ローリー乳は採取日(0h)、24時間冷蔵保存後(24h)および72時間冷蔵保存後(72h)に冷凍し、それぞれの時間のヘキサナール濃度を測定した。サンプル採取日(0h)乳中の一般乳成分、遊離脂肪酸濃度、乳中脂肪酸、ビタミン、カロテノイド、CuおよびFe含量を測定した。【結果】ヘキサナール濃度の経時変化から各サンプルを3グループに分類した(G-1: 0h~72hまで低濃度で維持、G-2: 0hから徐々に上昇、G-3: 0hで高く72hまで上昇)。G-1と比較してG-2およびG-3は、乳タンパク質、乳糖濃度およびα-トコフェロール含量は高く、CuおよびFe含量は低かった。レチノールおよびβ-カロテン濃度にグループ間で差はなかった。遊離脂肪酸濃度はG-2と比較してG-3が高かった。多価不飽和脂肪酸およびリノール酸割合はG-1と比較してG-2が高かった。