09:15 〜 09:35
[1101-10-02] 資源循環における分離技術の将来像-東北大学新センターへの期待-
司会:福山博之 (東北大学)
Chairman: Hiroyuki FUKUYAMA (Tohoku University)
キーワード:資源循環、分離技術、将来像、東北大学
資源循環における分離技術の将来像 ―東北大学新センターへの期待―
早稲田大学理工学術院・大和田秀二
ここ十数年に亘る資源循環型の持続的社会構築に向けた国の技術支援には目を見張るものがある。所謂レアメタル資源確保の根本的解決は未完であるが,貴金属を含む多くの金属資源の有効利用率は,鉄・非鉄業界での精力的な技術革新もあり,この期間に格段に高まってきた。資源・素材学会における資源循環技術開発への取り組みは1980年代より活発化し,日本鉱業振興会助成の「非鉄金属リサイクリングシステムの調査研究」(1985~1987年,委員長・原田種臣早稲田大学教授)では,当時副委員長であった東北大学・南條道夫教授により都市鉱山なる概念が提唱され,その思想は現在にも受け継がれている。特に,当時謳われた「レアメタル東北」なるキャッチフレーズが示すように,東北地方ではレアメタル抽出技術開発が盛んに行われ,近年も東北大学に「希少金属高度抽出研究領域」が5年間設置され,特に希少金属(レアメタル)資源循環に関する多くの貴重な技術開発が行われた。この研究領域は物理選別・化学分離・応用技術開発の3グループで構成され,それぞれに理工融合・産学連携による革新的技術開発により多くの成果が生み出されるとともに,この分野の将来に向けての技術指針というべきものも示された。
東北大学では,本年度,上記の技術をさらに進展すべく次世代に向けた選鉱・製錬技術を核とする新センターが立ち上がる予定である。天然・人工資源を問わず,成分分離技術の高度化は不可欠の要素であり,こうした両技術分野の革新と最適融合が強く望まれる。温故知新もさることながら,革命的な技術開発も着々と進んでおり,同センターが,今後の資源循環技術開発拠点となることを大いに期待するものである。
早稲田大学理工学術院・大和田秀二
ここ十数年に亘る資源循環型の持続的社会構築に向けた国の技術支援には目を見張るものがある。所謂レアメタル資源確保の根本的解決は未完であるが,貴金属を含む多くの金属資源の有効利用率は,鉄・非鉄業界での精力的な技術革新もあり,この期間に格段に高まってきた。資源・素材学会における資源循環技術開発への取り組みは1980年代より活発化し,日本鉱業振興会助成の「非鉄金属リサイクリングシステムの調査研究」(1985~1987年,委員長・原田種臣早稲田大学教授)では,当時副委員長であった東北大学・南條道夫教授により都市鉱山なる概念が提唱され,その思想は現在にも受け継がれている。特に,当時謳われた「レアメタル東北」なるキャッチフレーズが示すように,東北地方ではレアメタル抽出技術開発が盛んに行われ,近年も東北大学に「希少金属高度抽出研究領域」が5年間設置され,特に希少金属(レアメタル)資源循環に関する多くの貴重な技術開発が行われた。この研究領域は物理選別・化学分離・応用技術開発の3グループで構成され,それぞれに理工融合・産学連携による革新的技術開発により多くの成果が生み出されるとともに,この分野の将来に向けての技術指針というべきものも示された。
東北大学では,本年度,上記の技術をさらに進展すべく次世代に向けた選鉱・製錬技術を核とする新センターが立ち上がる予定である。天然・人工資源を問わず,成分分離技術の高度化は不可欠の要素であり,こうした両技術分野の革新と最適融合が強く望まれる。温故知新もさることながら,革命的な技術開発も着々と進んでおり,同センターが,今後の資源循環技術開発拠点となることを大いに期待するものである。
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