資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

企画講演(Special Session)

土壌・水環境と鉱山緑化対策(Greening Technology as a countermeasure of Soil/Water Contamination and Suspended/Abandoned Mines)

2017年9月26日(火) 14:15 〜 15:15 第2会場 B12 (B1棟1階/Fl.1.,Build. B1)

司会:今泉博之(産業技術総合研究所)
Chairman: Hiroyuki Imaizumi (AIST)

14:35 〜 14:55

[1212-14-02] 有害化学物質共存下における1,4-ジオキサンの微生物分解特性

○川辺 能成1、坂本 靖英1 (1. 産業技術総合研究所)

司会:今泉博之(産業技術総合研究所)
Chairman: Hiroyuki Imaizumi (AIST)

キーワード:1,4-ジオキサン、微生物分解、阻害、地下水汚染

1,4-ジオキサンの実汚染サイトでは、汚染物質は1,4-ジオキサン単体ではなく重金属類や有機化合物など複合的に汚染されている場合が多いため、1,4-ジオキサン分解菌の分解速度を評価するためには、重金属類や有機化合物などによる影響を知る必要がある。そこで、本研究では1,4-ジオキサン分解菌(Pseudonocardia dioxanivorans,ATCC55486)の分解特性に及ぼす重金属類や有機化合物の影響を検討した。
 1,4-ジオキサンの微生物による分解時間は重金属類や有機塩素系化合物の共存により低下した。重金属類が共存する場合では、1,4-ジオキサンが完全分解されるまでの時間は、鉛、カドミウム、ヒ素の順で長くなった。特にヒ素存在下ではにおいてその反応は著しく阻害され、Controlと比較して10日程度遅くなった。一方、有機塩素系化合物が共存する場合では、完全分解までの時間がcis-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンの順で長くなったものの、Controlと比較するとそれほど変化なく、その影響は少ないものと考えられた。

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