資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

一般講演(General Session)

高温素材プロセッシング・新材料(High-temperature materials processing , New materials)

2017年9月28日(木) 09:00 〜 11:45 第4会場 B32 (B3棟1階/Fl.1.,Build. B3)

司会:松浦宏行(東京大学),安田幸司(京都大学),夏井俊吾(北海道大学)
Chairman: Shungo Natsui (Hokkaido University), Koji Yasuda (Kyoto University), Hiroyuki Matsuura (the University of Tokyo)

11:00 〜 11:15

[3401-09-07] 金属タングステンの溶融Na2CO3への溶解

○野崎 史恭1、安田 幸司1、萩原 理加1 (1. 京都大学)

司会:夏井俊吾(北海道大学)
Chairman: Hiroyuki Matsuura (the University of Tokyo)

キーワード:タングステン、溶融塩、リサイクル

本研究では、超硬工具に含まれる炭化タングステンから、タングステンをリサイクルする新たな手法を提案する。タングステンの溶解反応に溶融Na2CO3を用いることで、従来法とは異なりNOxなどの有害ガスを発生させず、かつO2ガスおよびCO2ガスの分圧により反応制御が可能であるという特徴を有する。今回は、基礎研究として、Ar雰囲気中およびAr-O2雰囲気中に置かれた1173 Kの溶融Na2CO3への、金属タングステンの溶解性を測定した。Ar-O2混合雰囲気中の場合は、タングステンの全量が溶解した。一方、Ar雰囲気ではタングステンの全量は溶解せず、一部が溶け残った。反応後の溶融塩中におけるタングステン濃度をもとに反応速度を計算した結果、Ar-O2雰囲気の場合の反応はAr雰囲気の場合に比べ5倍以上速いことが定量的に確認された。タングステンの溶融Na2CO3への溶解にはO2ガスが大きな影響を及ぼすことがわかり、リサイクルプロセスを高速で行うためにはO2分圧の制御が重要であることが明らかとなった。

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