15:30 〜 17:30
[PY1-33] 塩化アンモニウムを用いた乾式法による廃太陽電池からのCdおよびTeの分離回収
キーワード:テルル化カドミウム、塩化、リサイクル
廃棄物中にはレアメタルなどの有価金属や、人体・環境にとって有害な金属が含まれていることが多く、循環型社会形成のために状況にあった材料リサイクルもしくは安全処理が求められる。当研究は、一部の廃太陽電池に用いられるテルル化カドミウムを対象とし、有害な元素であるCdとレアメタルであるTeをそれぞれ分離して回収することを目的としている。分離回収法については、金属塩化物の融点が低く蒸気圧が高いことに着目し、混合した塩化アンモニウムと試料を乾式で加熱することで目的金属を塩化する乾式塩化法を用いている。実験の結果からは、不活性雰囲気下より酸素雰囲気下でCdの塩化が進行しやすいことが判明している。また、塩化アンモニウムと共にCを混ぜて加熱すると塩化が進行しにくいTeが単体として揮発できる可能性があることが分かっている。よって、実験を通しCdは水溶性の塩化物として、Teは水不溶性の単体として揮発させることでそれぞれを分離して回収することが期待できる。今後はテルル化カドミウムの酸化条件、反応温度などを詳細に調査することで、それぞれのさらなる効率的な回収を検討予定である。
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