資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

若手ポスター発表(Poster:MMIJ Students and Young Researchers)

リサイクル(Recycling)

2017年9月26日(火) 15:30 〜 17:30 ポスター会場1 セミナー室・ホワイエ (フロンティア棟2F/Fl. 2.,Build.Frontier, Seminar Room2 & Foyer)

15:30 〜 17:30

[PY1-42] チオアミド部位を有する新規抽出剤の合成とPd(II)に対する抽出特性

○岡部 悠1、山田 学1、Muniyappan Gandhi1、芳賀 一寿1、柴山 敦1 (1. 秋田大学)

キーワード:溶媒抽出、チオアミド、白金族金属、自動車触媒

貴金属の分離に広く利用されている方法として溶媒抽出法がある。その溶媒抽出法においてパラジウム(以下Pd(II))の回収に用いられる工業的な抽出剤(ジヘキシルスルフィドなど)は長時間利用による酸化、抽出速度の遅さが弱点となっている。したがって新規抽出剤には目的元素に対する高い選択性、さらに耐酸性、迅速な抽出が求められる。
そこで本研究では、より高性能な抽出剤を目指し、金属を挟みこむように配位できる構造としてチオアミド部位を有する新規抽出剤の合成を行った。そして、貴金属の中でもPd(II)に対する抽出特性を評価した。
 抽出剤の合成では、芳香環に2個の水酸基を有するレゾルシノールを出発原料として、エステル化、アミド化、硫化を経て合成し収率52.0%となった。抽出実験では、濃度の異なるHCl溶液(0.5 - 7.0 M)にそれぞれPdCl4 1 mMを含む水相と、有機溶媒中に抽出剤を1 mM含む有機相を調製した。両液を5 mLずつ遠沈管に採取し、300 rpmで5 min間振とうさせた。振とう後、HCl溶液中のPd(II)濃度をICP発光分光分析で測定した結果、抽出率はどの塩酸濃度においても99%以上であった。さらに自動車触媒浸出液における抽出実験においても、Pd(II)を選択的に抽出できることを確認した。

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