15:30 〜 17:30
[PY1-60] シリカの炭素熱還元によるSiCナノ材料の合成
キーワード:ケイ素、炭化物、高温反応、微粒子合成
Si半導体の小型化・高性能化の実質的な限界が訪れることが危惧されている。一方、炭化ケイ素(SiC)は、Si系半導体材料より絶縁破壊電圧、耐熱性、強度等の物性に優れ、電気的なエネルギー損失が少ないことから、Siに代わる新たな半導体材料として活躍が期待されている。本研究では、SiCナノ材料の効率的な合成手法を検討するため、シリカの炭素還元による基板上へのSiCナノ結晶含有材料合成の実験を行い、生成物組成や結晶性の調査を行った。シリカと炭素の混合粉末を1400℃以上の高温で加熱し、発生したSiO、COガスの反応によりSiC含有堆積物を得た。これらのサンプルの分析はXRD、SEM-EDS、TEMを利用して行った。SEM-EDSによる組成調査の結果、還元温度の上昇、キャリアガス流量増加に伴い堆積物中の酸素原子数に対する炭素原子数割合の増大が確認され、SiC生成に有利な条件となることが予想された。HF処理の結果、副生成物SiO₂とみられる組織の減少がTEM観察によって確認されたほか、非晶質成分の減少に伴ったとみられる電子線回折パターンの明確化が見られ、このパターンの結晶面間隔解析からSiC、Si多結晶の生成を推定した。XRD結果からも同様に、SiCと推定されるピークを確認した。
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