自然力活用型坑廃水処理技術の実用化に向けて（Approaching to practical applications of passive treatment）

[2201-05-04] 八総赤倉鉱山の坑廃水を用いたパッシブトリートメント試験について

○伊藤 竜也¹、梅寺 誠¹、岸井 俊夫¹、酒田 剛²、小林 幹男²、岨中 真洋²、濱井 昂弥² (1. 住友金属鉱山株式会社、2. 独立行政法人　石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

司会：岨中真洋 （独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構）
Chairman: Masahiro Sowanaka (Japan Oil, Gas and Metals National Corporation)

キーワード：パッシブトリートメント

八総鉱山は1970年９月に閉山した後、住友金属鉱山が赤倉地区に廃水処理設備を設置し、廃水処理業務を実施している。
坑廃水処理水のZn濃度およびCd濃度は、環境省が定める暫定排水基準の許容限度内であるが、増水時には一律排水基準の許容限度を超過する事態が発生している。将来的には暫定排水基準から一律排水基準の許容限度が適用されることから新たな処理プロセスによる設備の建設が必要となっている。八総赤倉鉱山は、冬季のアクセス性が悪い場所であることから、新たな処理プロセスは調整不要な簡便なものが望ましい。そこで、世界的にも研究が進められているパッシブトリートメント技術（自然力活用型坑廃水処理技術）に着目した。
同技術の八総赤倉鉱山への適用可能性検討について、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構との共同スタディ（自然力活用型坑廃水処理に係る技術導入支援事業に関する共同スタディ）を2016 年度より開始した。