資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

一般講演(General Session)

資源と社会(Resources and society)

2017年9月28日(木) 11:00 〜 12:00 第5会場 C212 (C棟2階/Fl.2.,Build. C)

司会:安達 毅(秋田大学)
Chairman: Tsuyoshi Adachi (Akita university)

11:00 〜 11:15

[3501-03-01] 供給構造の変化に着目した供給リスクの包括的評価

○寺田 瑛1、村上 進亮1 (1. 東京大学)

司会:安達 毅(秋田大学)
Chairman: Tsuyoshi Adachi (Akita university)

キーワード:供給リスク低減効果、天然資源、リサイクル、サプライチェーン

近年、世界の鉱物資源における需給構造は大きな変化を迎えている。資源輸入国である日本は、鉱物資源の需給構造の変化による供給リスクの顕在化を防ぐために、鉱物資源の安定確保へ向けてリサイクルの推進を掲げている。リサイクルの推進は国産資源の増加、或いは資源調達先の多角化に繋がるといった理由から、供給リスクの低下に寄与すると考えられるが、それはリサイクルのもたらす影響を部分的に評価しているに過ぎない。リサイクルが及ぼす供給リスクへの影響について、世界ガバナンス指標を用いた研究はいくらかあるが、実際の供給障害事象を考慮した供給リスクを用いた研究はほとんど見られない。このような背景のもと、供給障害事象を考慮した供給リスク評価手法を用いて、リサイクルの推進が安定供給に寄与する影響を定量的に評価することを本論文の主な目的とする。具体的には、鉱物資源のサプライチェーンを構成する個々の主体が、それぞれ独自の意思決定の元に行動して資源の取引を行う、というシミュレーションモデルを構築し、特定の主体にリサイクルを推進させることで、供給構造にどのような変化が起きるかを分析し、供給リスクの低減効果を把握する。

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