日本食品科学工学会第71回大会

ご挨拶(御礼とお詫び)

ご挨拶(御礼とお詫び)
 
 
(公社)日本食品科学工学会 第71回大会 
会頭 林 利哉(名城大学 農学部)
 
(公社)日本食品科学工学会 第71回大会の会頭を仰せつかっております中部支部所属、名城大学の林と申します.この場をお借りしまして,大会実行委員会を代表してひとこと御礼とお詫びのご挨拶を申し上げます.

 およそ8年ぶりとなる中部支部主催の年次大会、第71回大会を,およそ一年間の月日をかけまして開催準備を重ねてきたところで,大会前々日に台風10号の甚大な影響予測を鑑み,8月27日15時に対面開催中止の決断・アナウンスを致しました。今大会では,副会頭の岩本先生(岐阜大学),勝崎先生(三重大学),山本先生(あいち産業科学技術総合センター),そして大会事務局をお願いしております日本食品分析センター名古屋支所の皆様を中心におよそ60名に及ぶ実行委員会を組織し,また業務委託業者として株式会社コームラに協力を仰ぎながら,中部支部をあげて大会を成功させるべく準備を進めて参りましたが,先に述べた通り参加者の安全を最優先に考えまして、今般の苦渋の決断に至った次第です.

 今大会では,「抗酸化剤の多機能性」というテーマで,内田浩二先生(東京大学大学院 教授)に特別講演をお願いし,さらに,中部支部所属の熊澤茂則先生(静岡県立大学)の学会賞受賞講演をはじめとする3件の受賞講演に加え,先端的かつ学際的なシンポジウムを9件(44演題)と5件(6演題)の研究小集会を計画しておりました.また,一般講演数もおよそ400題に及び,若手の会(インターナショナルポスター賞含む)のポスター発表もおよそ180件に達しておりました.また,37の企業・団体様による企業展示,8件のランチョンセミナーも予定されており,加えまして,40社を超える協賛品,27社の協賛金,さらには25社の広告掲載もいただいておりました.大会初日の夜には学術交流会もANA クラウンプラザホテルグランコートにて盛大に実施する予定でございました.

 このように大会を盛大かつ順調に実施できる準備がほぼ整っていたところでの今般の決断は,まさに断腸の思いではございましたが,参加者の皆様の安全と今後も続く皆様の学会活動の御先を考えますと,是非なき判断であったのではと省察しているところです.本大会は,プログラム・講演要旨の公開をもって大会としては成立したこととみなし、講演、発表も行われたものとさせていただきます.日頃の研究活動についての活発なご討議や有益な情報収集の場としてのご活用には些か限定的となってしまいましが,皆様のお手元にお届けする講演プログラム集や全ての講演の要旨が公開されております大会ホームページを是非ともご覧いただき,皆様のご研究が今後益々進展することを心から願っております.
 過去最大規模の演題数が集まりました当大会における現地交流が実現できなかったことを極めて無念に感じておりますとともに、当大会の開催に向け、ご尽力・ご支援賜りました会員の皆様、関係者の皆様に対しまして、心より御礼とお詫びを申し上げます。

 末筆ではございますが、皆様の益々のご健勝とご活躍を、また次年度予定されております日本食品科学工学会 第72回大会(主催:関東支部)の大過なき開催、並びに当学会のさらなる発展を祈念致しまして,小生のご挨拶に代えさせていただきます。