16:00 〜 16:15
[2Fp-05] メトキシフラボン類の構造特異的な違いが生理活性と吸収性に及ぼす影響
キーワード:メトキシフラボン類、抗炎症、抗肥満
【目的】 メトキシフラボン(MF)はミカン科(Rutaceae)やショウガ科(Zingiberaceae)植物に高含有し,抗炎症,抗肥満,抗認知症など様々な生理作用が報告されているが,メトキシ基の付く位置と数の違いによる構造特異的な活性相関に関する研究は少ない.本研究では,柑橘類由来6種類と黒ショウガ由来11種類の計17種類のMFの構造特異的な違いが生理活性と生体吸収性に及ぼす影響を比較検討することを目的として,培養細胞を用いた生理活性と腸管吸収性を評価したので報告する.
【方法】 抗炎症作用はlipopolysaccharideで炎症を惹起したRAW264細胞を用いたNO産生量測定で評価した.抗肥満作用は分化誘導した3T3-L1成熟脂肪細胞を用いた遊離グリセロール量測定と分化誘導した3T3-L1前駆脂肪細胞を用いた脂肪蓄積量測定で評価した.腸管吸収評価は腸管上皮様に分化させたCaco-2細胞を用いて,2時間培養後に基底膜側へ透過した化合物濃度をUHPLCで定量した.
【結果】NO産生試験では全てのMFがNO産生を抑制した.脂肪分解試験ではnobiletinと3,5,7,3′,4′-MFなどが遊離グリセロール量を有意に増加させ,脂肪蓄積試験では5,7,3',4'-MFと5,7-MFなどが脂肪蓄積を有意に抑制した.腸管吸収試験では,2時間後の見かけの透過係数で5,7-MF,nobiletin,5,6,7,4′-MFなどが高吸収であった.具体的な構造活性相関については現在解析中である.今後は17種類から高機能・高吸収のMFを4種類ほど選抜し,LC-MS/MSによる代謝物解析やABC多剤排出トランスポーターへの影響などをin vivo,ex vivo,in silicoで検討していく予定である.
【方法】 抗炎症作用はlipopolysaccharideで炎症を惹起したRAW264細胞を用いたNO産生量測定で評価した.抗肥満作用は分化誘導した3T3-L1成熟脂肪細胞を用いた遊離グリセロール量測定と分化誘導した3T3-L1前駆脂肪細胞を用いた脂肪蓄積量測定で評価した.腸管吸収評価は腸管上皮様に分化させたCaco-2細胞を用いて,2時間培養後に基底膜側へ透過した化合物濃度をUHPLCで定量した.
【結果】NO産生試験では全てのMFがNO産生を抑制した.脂肪分解試験ではnobiletinと3,5,7,3′,4′-MFなどが遊離グリセロール量を有意に増加させ,脂肪蓄積試験では5,7,3',4'-MFと5,7-MFなどが脂肪蓄積を有意に抑制した.腸管吸収試験では,2時間後の見かけの透過係数で5,7-MF,nobiletin,5,6,7,4′-MFなどが高吸収であった.具体的な構造活性相関については現在解析中である.今後は17種類から高機能・高吸収のMFを4種類ほど選抜し,LC-MS/MSによる代謝物解析やABC多剤排出トランスポーターへの影響などをin vivo,ex vivo,in silicoで検討していく予定である.