The 71th Annual Meeting of JSFST

Presentation information

Oral presentation

C 農畜水産物とその加工品 (Agricultural product, Livestock product, Seafood, and their processed products)

[2Gp] Food grain

Fri. Aug 30, 2024 3:00 PM - 6:00 PM Room G (3F N305)

Chair:Toshihisa Ohno, Noriaki Aoki

4:15 PM - 4:30 PM

[2Gp-06] Effects of addition of cereal grains on the color and the flavor compounds of cooked rice

*Noriko Kohyama1, Kanae Ashida1 (1. NARO NFRI)

Keywords:cereal, cooked rice, color, flavor compounds

【背景】もち麦をはじめ雑穀類は精白米と比べて食物繊維やミネラル,ビタミン類等の栄養成分を豊富に含むため,雑穀ごはんは主食の栄養バランスを改善する効果が期待される.一方,雑穀類の配合は外観や臭いが嗜好性に負の影響を及ぼすことが懸念される.そこで,雑穀類がごはんの色相と炊飯香気に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.
【方法】市販の無洗米(コシヒカリ,にじのきらめき),もち麦(キラリモチ,フクミファイバー),黒米(朝紫),アマランサス,白モチアワ,モチキビを材料に用いた.無洗米にもち麦は10~50%,黒米,アマランサス,白モチアワ,モチキビは1~5%を単独または組合せて配合し,穀粒計10 gと浄水(もち麦以外は重量の1.5倍量,もち麦は2.2倍量)を加えてガラスカップで炊飯した後,カラーリーダー(コニカミノルタCR-20)で色相を測定した.雑穀の炊飯香気は,穀粒4.0 gと水6.0 ml(もち麦以外)または8.8 ml(もち麦)をバイアルに加えて炊飯し,ヘッドスペースガスをSPME法で抽出しGCMSで分析した.香気成分は含有される74化合物を同定または推定し,各化合物の面積を比較し,主成分分析を行った.
【結果】雑穀ごはんの色相は,精白米100%と比較して,もち麦が多いほどL*値の低下とa*値の増加が,黒米が多いほど顕著なL*値の低下とa*値の増加が,アマランサスではL*値の低下とa*値b*値の増加が,モチキビではb*値の増加が見られ,白モチアワの影響は小さかった.炊飯香気成分は,もち麦は不飽和アルデヒドや酸類が多い顕著な特徴を示し,黒米はoctanal, nonanal, phenol等が,アマランサスは2-methylbutanalが,モチキビはphenylethyl alcoholが多い等異なる特徴を示し,もち麦とそれ以外が異なるグループに分類できた.