09:30 〜 09:45
[3Ha-03] 異なる加水比で炊飯したハトムギ飯の糖質消化性および総ポリフェノール量の評価
キーワード:in-vitro 消化試験、消化率、あきしずく
【目的】糖尿病の患者数は2016年時,国内で1000万人と推計されている.ハトムギは総ポリフェノール量(以下TPC)を0.43%含むことから血糖値の上昇を抑制し,米の代替食品として糖尿病予防への期待が高まっている.ハトムギはコメと同様に炊飯可能であり,炊飯条件の中で重要な因子の一つが加水比であり外皮が硬く,吸水性が低いため加水量を増やして炊飯することで嗜好性を高められる.加水比は最も簡便に操作できる炊飯条件であり,白米や玄米において加水比が高いほど血糖値が高くなる傾向が報告されている.これは加水量の増加に伴いテクスチャが柔らかくなり,細胞壁の崩壊が進み消化酵素が組織の内部まで浸透しやすくなり澱粉分解率が上昇し消化を促進したことが原因である.さらに食品に含まれるフェノール類が代謝改善に対する保護作用を示すことが報告されている.本研究では,異なる加水比で炊飯したハトムギ飯の糖質消化性および消化過程における総ポリフェノール量の評価を目的とした.
【方法】材料のハトムギ精白粒は2022年栃木県小山市産あきしずくを用いた.ハトムギ精白粒に対して超純水を×1.5,×2.0,×2.5,×3.0 量加え150分浸漬後,炊飯器で炊飯したのち室温(25 ℃)で30 分放冷しハトムギ飯試料とした.糖質消化性は胃ー小腸系2段階消化試験にて評価した.加えて消化過程におけるTPCをフォーリンチオカルト法にて測定した.
【結果】ハトムギ飯の粒厚は加水比の増加に伴い増加傾向がみられた.消化率は加水比の増加に伴い増加傾向がみられ,加水比×3.0が有意に高い値を示した.さらに消化過程におけるTPCは加水比の増加および時間経過に伴って増加傾向がみられた.これは穀物類において結合フェノール類が細胞壁にみられることが報告されており,炊飯時の加水量の増加により細胞壁が崩壊したため、TPCを多く溶出したことが示唆された.
【方法】材料のハトムギ精白粒は2022年栃木県小山市産あきしずくを用いた.ハトムギ精白粒に対して超純水を×1.5,×2.0,×2.5,×3.0 量加え150分浸漬後,炊飯器で炊飯したのち室温(25 ℃)で30 分放冷しハトムギ飯試料とした.糖質消化性は胃ー小腸系2段階消化試験にて評価した.加えて消化過程におけるTPCをフォーリンチオカルト法にて測定した.
【結果】ハトムギ飯の粒厚は加水比の増加に伴い増加傾向がみられた.消化率は加水比の増加に伴い増加傾向がみられ,加水比×3.0が有意に高い値を示した.さらに消化過程におけるTPCは加水比の増加および時間経過に伴って増加傾向がみられた.これは穀物類において結合フェノール類が細胞壁にみられることが報告されており,炊飯時の加水量の増加により細胞壁が崩壊したため、TPCを多く溶出したことが示唆された.