高温素材プロセッシング・新材料（High-temperature materials processing , New materials）

[3401-09-03] 湿潤窒素雰囲気における窒化ガリウムの高温酸化挙動の熱重量分析

○栗山 真帆¹、明石 孝也¹ (1. 法政大学)

司会：松浦宏行（東京大学）
Chairman: Shungo Natsui (Hokkaido University)

キーワード：窒化ガリウム、熱重量分析、高温酸化、水蒸気、速度論

廃LED素子から乾式製錬によりガリウム成分を分離・回収する際の水蒸気の影響を調査するために、湿潤窒素雰囲気における窒化ガリウム粉末の高温酸化挙動を熱重量分析にて評価した。乾燥窒素雰囲気における一定昇温速度による熱重量測定では、750℃付近から重量増加が起こり、1150℃付近から重量減少に転じた。一方、水蒸気含有窒素雰囲気における熱重量分析では、650℃付近から重量増加が始まり、1150℃付近から重量減少に転じた。また、700℃～850℃、36 ksの等温条件において、乾燥窒素雰囲気中および湿潤窒素雰囲気での熱重量測定を行い、速度論的解析を行った。乾燥雰囲気では775℃、湿潤雰囲気では800℃において、拡散律速に基づく重量変化の速度論とよく一致した。775℃以下の湿潤雰囲気においては、酸化の後期において、拡散律速の速度論から外れる傾向が見られた。