3:45 PM - 4:00 PM
[2Np-04] Characterization of a novel bacteriophage VipHU21 infecting Vibrio parahaemolyticus
Keywords:Bacteriophage, Food safety, Vibrio parahaemolyticus
【目的】腸炎ビブリオは生や加熱不足の水産物を主な原因食品として食中毒を引き起こす.当研究室では,バクテリオファージ(ファージ)による腸炎ビブリオの制御を目的として,腸炎ビブリオファージVF16を過去に分離した.本研究では,VF16よりも広い宿主域を示す腸炎ビブリオファージVipHU21の性状を明らかにし,本ファージの利用可能性について検討した.
【方法】供試菌株としてVibrio parahaemolyticus VPY-01,VPY-20,RIMD 2211694,RIMD 2212468,HO5を用いた.各菌株は3% NaCl含有tryptic soy broth(TSBS)で培養し実験に供した.ファージVipHU21の属する分類群を明らかにするため,ゲノムシーケンス解析を行った.また,ファージの感染に及ぼす二価カチオンの影響を調べるため,10 mM CaCl2またはMgSO4を添加した改変TSBS,人工海水で調製したASW brothを用いてVipHU21の吸着試験と増殖試験を行った.ファージによる増殖抑制効果は濁度法により評価した.
【結果】ゲノム解析の結果,VipHU21のゲノムサイズは約120 kbpであり,Vipunavirus属に属するファージであると推察された.Ca2+とMg2+は,VipHU21の吸着には影響しなかったが,複製を促進した.これは,過去に分離したVipunavirus属ファージVF16と同様の結果であった.7 log PFU/mL のVipHU21は実験に供した各菌株の増殖を大きく抑制した.したがって,VipHU21はV. parahaemolyticusを制御するための有効なファージであると示唆された.宿主域の異なるVF16との併用により,より効果的にV. parahaemolyticusを制御することができると期待される.
【方法】供試菌株としてVibrio parahaemolyticus VPY-01,VPY-20,RIMD 2211694,RIMD 2212468,HO5を用いた.各菌株は3% NaCl含有tryptic soy broth(TSBS)で培養し実験に供した.ファージVipHU21の属する分類群を明らかにするため,ゲノムシーケンス解析を行った.また,ファージの感染に及ぼす二価カチオンの影響を調べるため,10 mM CaCl2またはMgSO4を添加した改変TSBS,人工海水で調製したASW brothを用いてVipHU21の吸着試験と増殖試験を行った.ファージによる増殖抑制効果は濁度法により評価した.
【結果】ゲノム解析の結果,VipHU21のゲノムサイズは約120 kbpであり,Vipunavirus属に属するファージであると推察された.Ca2+とMg2+は,VipHU21の吸着には影響しなかったが,複製を促進した.これは,過去に分離したVipunavirus属ファージVF16と同様の結果であった.7 log PFU/mL のVipHU21は実験に供した各菌株の増殖を大きく抑制した.したがって,VipHU21はV. parahaemolyticusを制御するための有効なファージであると示唆された.宿主域の異なるVF16との併用により,より効果的にV. parahaemolyticusを制御することができると期待される.